映画に感謝を捧ぐ! 「ランナウェイ ルナ、17歳の逃亡者」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はカーレト・カイサル監督の  「ランナウェイ ルナ、17歳の逃亡者」に感謝を捧げようと思います。  家族を殺され追われる身となった少女「ルナ」と  彼女を助けた男「ハミード」の運命を描いた本作は  堅実さと過激さが入り交じったアクション映画であります。  巻き込まれ映画&昨今のスパイ活劇にありがちな状況を  的確に押さえる堅実さと  「家族愛&人情によって状況が悪化していく」    「悪側よりも正義側の死者が多い」    「段階的に暴力を抑制していくストーリー展開」といった  変化球を繰り出す過激さが一体となる光景は  私に「1980年代西洋アクション映画」的国際認識と  「2010年代テクノロジー&スパイ認識」のせめぎ合いと  「穏健派アクションヒーロー&ヒロイン」の一形態を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (勧善懲悪の爽快感よりも  軽やかにロシアを挑発する豪快さが印象深い  幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「スパイ&独露関係論入り巻き込まれアクション」の一翼を担う    作品であるといえるでしょう。   L・ベッソン関連作の香り漂うヒロイン  「1990年以降のアメリカ製スパイ映画」的人間模様  多国籍感満載の俳優&女優陣が一堂に会し  冷戦時代の爪痕と暴力に依存しない「スパイ戦術」の  一端を写し出す本作と  生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。