映画に感謝を捧ぐ! 「ジャバウォッキー」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はヤン・シュヴァンクマイエル監督の  「ジャバウォッキー」に感謝を捧げようと思います。  部屋を彩る人形たちの運命を描いた本作は  奇襲性と玩具的魅力に溢れたアニメーション映画であります。  冒頭を彩る「ジャバウォッキーの詩」をもとにして  物語を展開すると見せかけて  部屋を舞台にした「人形たちのショー」を披露するという奇策と  上品な音楽と共に舞い踊る人形達を  技巧的且つ軽快に描写するアニメーション映像技が一体となる光景は  私に「アニメーション技法とミュージカル技法の融合」による科学反応と  台詞や状況設明に依存しない「キャラクター造形法」の一形態を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (ショーの高揚感を保ちながら  幕切れを迎えるよう配慮されている点も見逃せません。)  まさに「無生物ダンス・ショー」の雄と呼ぶにふさわしい  作品であると言えるでしょう。  ルイス・キャロルの小説「不思議の国のアリス」を彩る名脇役と  舞台ショー&サイレント映画の技を  アニメーション的に生かすことによって生を受けた本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。