映画に感謝を捧ぐ! 「倫敦の人狼」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はスチュワート・ウォーカー監督の「倫敦の人狼」に  感謝を捧げようと思います。  植物学者「グレイソン」と彼を取り巻く人々の  運命を描いた本作は  狼男映画史上屈指の上品さを感じさせる作品であります。  狼男映画の定番要素に  コメディ、愛憎劇、犯罪捜査を融合させることによって  生を受けたストーリー&演出、キャラクター造形は  私に「モンスター映画文化とイギリス映画文化の共同戦線」と  残酷描写に依存しない怪奇恐怖生成法の一形態を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (モンスターを超常現象ではなく「肉体&精神の病」として  扱うかのような幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「文学&サスペンス系狼男映画」の一翼を担う  作品であると言えるでしょう。  暇つぶし規模のスケール感の中で  狼男の恐怖&悲哀、ロマンス、サスペンスが絡み合う本作と  生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。