映画に感謝を捧ぐ! 「第十七番」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はアルフレッド・ヒッチコック監督の「第十七番」に  感謝を捧げようと思います。  ジェファーソン・ファージョンの同名舞台劇を  もとにして作られた本作は  貪欲にして経済的なサスペンス映画であります。  閉鎖系サスペンスから乗り物アクションへと転じるストーリー  サスペンス、舞台劇、特撮の技と  小規模映画的節約戦術が一堂に会した演出  ヨーロッパ的渋味に溢れた俳優&女優陣が  融合することによって生じる科学反応は  私に「多彩な顔を持った物語&映像」の醍醐味と  「神秘性と活劇性の共同戦線」の一形態を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (サスペンス的どんでん返しとコメディ的笑いが絡み合う  幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「ジャンル&娯楽文化融合型サスペンス」の一翼を担う  軽量級作品であると言えるでしょう。  暇つぶし規模のスケール感を保ちつつ  二転三転するアクション&人間模様と  情緒やロマンスに溺れず、謎解き&対決に専念する  サービス精神が心地良い本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。