映画に感謝を捧ぐ! 「リベンジャー 処刑人」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はステファニ・ロケ監督の「リベンジャー 処刑人」に
感謝を捧げようと思います。
麻薬組織に立ち向かう元刑事「フランク・ベリア」と
彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は
各国のアクション映画文化がせめぎ合う怪作であります。
アメリカ映画的豪快さ、フランス映画的渋味
イタリア映画的残虐性が複雑に絡み合った
ストーリー&演出、キャラクター造形が
効率的且つクールに進行する光景は
私に「活劇系暴力と陰鬱系暴力の競演」と
「アメリカ文化とヨーロッパ文化」が融合することによって生じる
科学反応の一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(アクション映画的ハッピー・エンドでありながら
ホラー映画の香り漂う幕切れが
復讐の持つ狂気性を体現している点も見逃せません。)
まさに「陰性文化交流系アクション映画」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
勧善懲悪の爽快感よりも
主人公と関わりを持った人々の悲劇と暴力の残忍さが印象深い本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。