映画に感謝を捧ぐ! 「ジュラシック・サバイブ」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はコンデリック・ブラザーズ監督の
「ジュラシック・サバイブ」に感謝を捧げようと思います。
恐竜のいる惑星に墜落した宇宙船「ガリレオ号」と
乗務員たちの運命を描いた本作は
商業精神と実験精神がせめぎ合うSF映画であります。
恐竜系SFと宇宙系SFをつなぎ合わせる豪快さ
冒険映画の形態を取りながら
人間模様によってストーリーを緩慢化させる大胆さ
予算、人員、CG映像を巧みに節約する知略が一体となる光景は
私に「S・スピルバーグ関連作」の小規模映画界における影響力
暇つぶし規模のスケール感と大作的ハッタリの共同戦線
映画的情報過多&過度のどんでん返し主義が生み出す恐怖の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(ハッピー・エンドの形態を取りながら
一定の不吉さを残そうとする幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「便乗商品+忍耐力テスト系SF」の一翼を担う
大珍作であると言えるでしょう。
昨今のSF映画にありがちな状況を詰め合わせ
大幅に軽量化することによって生を受けつつ
鑑賞者の精神力に挑みかかる本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。