映画に感謝を捧ぐ! 「西部の顔役」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はウィリアム・マクガン監督の「西部の顔役」に  感謝を捧げようと思います。  薬剤師「トム・クレイグ」と彼を取り巻く人々の  運命を描いた本作は  安定感と小技が冴える西部劇であります。  J・ウェイン主演西部劇の定番要素に「薬剤師」を加えることによって  医療ドラマ的側面を生成し  他の量産型作品とは一味違う作品へと変異させようという試みは  私に「王道を押さえつつ、個性をもたらす」作劇法と  「女性に翻弄される男性の性」を西部劇的に表現する手法の一形態を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (勧善懲悪の爽快感よりも  ホームコメディ風味+男の純情&哀愁が印象深い  幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「難病&ミステリー入り西部劇」の一翼を担う    作品であると言えるでしょう。  西部劇スターJ・ウェインのヒーローぶりを生かしつつ  各種娯楽要素を詰め込むことに挑んだ  実験的西部劇である本作と  生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。