映画に感謝を捧ぐ! 「ティン・トイ」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はジョン・ラセター監督の「ティン・トイ」に  感謝を捧げようと思います。  人形「ティン・トイ」と赤ん坊の運命を描いた本作は  ユーモラスで皮肉なスリルに彩られたアニメーション映画であります。  赤ん坊特有の無邪気な豪快さを  「巨大モンスターの脅威にさらされる人々」的な目線で見つめつつ  男の友情を描いた物語へ向かっていくという試みは  私に「人外目線の人間社会」と「悪意なき恐怖」を  映画的に表現する手法の一形態を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (アクション&サスペンスとホームドラマのハッピー・エンドが  組み合わさったかのような幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「室内冒険喜劇」の雄と呼ぶにふさわしい  作品であると言えるでしょう。  怪獣映画と人情劇の魅力を兼ね備えつつも  クール且つ効率的に進行することによって  超軽量級の枠内で「独特の教材性&文学性」を醸し出す本作と  生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。