映画に感謝を捧ぐ! 「悪魔の核実験」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回は「悪魔の核実験」に感謝を捧げようと思います。
1950年代のアメリカで行われた核実験の一部を記録した本作は
静かなる魔性に包まれた記録映像であります。
手柄話のような語り口で繰り広げられる「核実験の解説」
イベント感覚で核実験を目撃する大衆&マスコミ
他国の核実験のみを「脅威」扱いする解説が一堂に会する光景は
私に「アメリカ合衆国」と付き合うために必要な
「アメリカのマイナス面」に関する情報と
自制なきテクノロジー礼賛&愛国精神がもたらす恐怖の一端を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(アメリカの「核認識」に対する静かなる怒りを感じさせる
邦題となっている点も見逃せません。)
まさに「アメリカのダークサイド入門」の一翼を担う
一作であると言えるでしょう。
アメリカ礼賛色全開の内容でありながら
大国特有の傲慢さ、軍部特有の情報工作
アメリカ的自衛精神の暗部が世界にとって
核爆弾に匹敵するほどの「危険要素」であることを世に示した
反面教師的記録映像である本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。