映画に感謝を捧ぐ! 「アクト・オブ・バイオレンス」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はブレット・ドノフー監督の「アクト・オブ・バイオレンス」に    感謝を捧げようと思います。  家族を誘拐した人身売買組織に立ち向かう  男たちの運命を描いた本作は  活劇性と渋味が入り交じったアクション映画であります。  「コマンドー」・「96時間」の流れを汲みつつも  豪快さ&能天気さを抑制したストーリー&演出、キャラクター造形と  「脇役スター」への道を邁進するB・ウィリスが    一体となることによって生じる科学反応は  私に「1970年代、80年代、2010年代」が絡み合う感覚と  「アクション・スター」の宣伝戦術的活用法の一形態を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (万事解決のハッピー・エンドに背を向けて  正義を行う事によって発生する「代償」に向き合う  幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「集団抗争系アクション映画」の一翼を担う  作品であると言えるでしょう。  素朴な勧善懲悪を描きつつ「アクション・ヒーロー性」を抑制する事によって  ご都合主義臭を抑制し、  サクセス・ストーリー、癒し系映画、社会派の装飾を纏おうとする  知略に彩られた本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。