映画に感謝を捧ぐ! 「バビロンZ」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はスヴェン・クヌッペル監督の「バビロンZ」に
感謝を捧げようと思います。
第3次世界大戦後の世界で生きる人々の
運命を描いた本作は
コミック的陰鬱さ&難解さに彩られたSF映画であります。
SF、アクション、ラブストーリー、サスペンス
日本要素を融合することによって生を受け
細切れ的に進行するストーリー&キャラクター造形と
陰性の色彩&劇画風味に溢れた映像が一体となる光景は
私に「映画的東西文化交流」の一形態と
1980年代を彩るR・スコット監督作
「ブレードランナー&ブラックレイン」が
映画界に与えた影響の一端を目の当たりにする機会をもたらしました。
(ハッピー・エンドと悲劇が混ざり合った幕切れを通じて
運命の複雑怪奇さを示している点も見逃せません。)
まさに「異文化交流型群像系SF」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
マニア魂と便乗商品戦術、アトラクション感覚と短編集感覚
暴力と人間模様が複雑に絡み合う本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。