映画に感謝を捧ぐ! 「メンフィス・ベル(1944年版)」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はウィリアム・ワイラー監督の  「メンフィス・ベル(1944年版)」に感謝を捧げようと思います。  アメリカ軍の爆撃機「B17F(メンフィス・ベル)」の軍事作戦に関する  一部を記録した本作は  1990年の映画「メンフィス・ベル」の根源となる記録映像であります。  観光旅行感覚で「軍事作戦」を語るクールさ  軍用機に対しても「ユーモア」を欠かさない喜劇的執念  宣伝臭を感じさせないように抑制しながら  「アメリカ軍の正義」を掲げる知略  残酷な部分を巧みに抽象化する編集術が一体となる光景は  私に「アメリカ的第2次大戦認識」・「軍事的情報戦術」  「飛行機が歴史に与えた影響」の一端を目の当たりにする機会をもたらしました。  まさに「空軍&戦意高揚映像入門」の一翼を担う  作品であると言えるでしょう。  アメリカ映画界の持つ「娯楽化能力&撮影テクノロジー」と  アメリカ空軍の共同戦線によって語られる「戦争」を通じて  「歴史は勝者によって編集される」という非情な現実と  アメリカ社会に潜む「怪物的ユーモア&エンターテインメント精神」を写し出す本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。