映画に感謝を捧ぐ! 「隣人は闇に潜む」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はスティーヴン・ブリッジウォーター監督の
「隣人は闇に潜む」に感謝を捧げようと思います。
過去の悲劇を克服するため
住宅地「ヒドゥン・グレード」に越してきた
3人家族の運命を描いた本作は
節約志向と葛藤に彩られたサスペンス映画であります。
猟奇サスペンスとして幕を開け
ホームドラマ→愛憎劇へと移行した後
サスペンスへと帰還するストーリー&演出と
軽量感満載の俳優&女優陣が一体となる光景は
私に「日常劇と犯罪劇のせめぎ合い」と
「思わせぶり描写」による連続攻撃の一形態を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(サスペンスとホームドラマのハッピー・エンドを
静かに組み合わせた幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「倹約型ハッタリ系ラブ・サスペンス」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
小規模映画的優等生ぶりに支配された世界の中で
銃社会アメリカにおいて「武術的暴力」にこだわる大胆さと
「仕事のために家庭を犠牲にする男」への優しい目線を宿す本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。