映画に感謝を捧ぐ! 「ノアの箱船(1933年版)」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はウィルフレッド・ジャクソン監督の  「ノアの箱船(1933年版)」に感謝を捧げようと思います。  旧約聖書に記された「ノアの箱船物語」をもとにして  1933年に作られた本作は  ディズニー的加工術&ミュージカル技法の粋を結集した  アニメーション映画であります。  「ノアの箱船物語」からホームドラマ+災害映画要素を抜粋し  ミュージカル&コメディ的に加工することによって生を受けた  ストーリー&演出、キャラクター造形は  私に「船の製造過程&船旅」を娯楽的に表現する手法と  舞台要素、映画要素、アニメーション要素による共同戦線の  一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。  (物事を「ポジティブ目線」で観ることの大切さを  声高に訴えるかのような幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「ノアの箱船物語入門」の一翼を担う  軽量級作品であると言えるでしょう。  「ノアの箱船物語」を形成する宗教&説教要素を巧みに避け  娯楽色の強い要素を引き出し  ディズニー的アニメーション技術&サービス精神の赴くままに  突き進むことによって  後年の娯楽映画に対する「道しるべ」の一つとなった本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。