映画に感謝を捧ぐ! 「ウィーンからのワルツ」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はアルフレッド・ヒッチコック監督の  「ウィーンからのワルツ」に感謝を捧げようと思います。  作曲家ヨハン・シュトラウス親子の生涯を  元にして作られた本作は  実話系映画史上屈指の和やかな珍作であります。  名曲「美しく青きドナウ」の舞台裏と    ラブ・コメディの王道的技法を  豪快に組み合わせることのよって生を受けた  ストーリー&演出、キャラクター造形は  私に「偉人の映画的活用法」と  「芸術家気質と大衆気質のせめぎ合い」を  娯楽的に表現する手法の一形態を  目の当たりにする機会をもたらしました。    (ロマンス・コメディ・ホームドラマのハッピー・エンドを  つなぎ合わせた幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「恋愛喜劇風偉人伝」の一翼を担う  作品であると言えるでしょう。  J・シュトラウス親子の歴史  A・ヒッチコック監督の1930年代事情  教材性と娯楽性、映画性と舞台性の共存法  ヨーロッパ映画的ロマンス&ユーモアが  軽快に絡み合う本作と  生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。