映画に感謝を捧ぐ! 「ファルコン イタリア警察特殊部隊」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はトニー・ダンジェロ監督の  「ファルコン イタリア警察特殊部隊」に感謝を捧げようと思います。  イタリア警察の刑事「フランチェスコ&ペペ」の  運命を描いた本作は  刑事コンビ映画史上屈指の「静かなる大胆さ」に  彩られた異色作であります。  凶暴にして陰鬱な刑事コンビの生き様を  時系列操作、娯楽的アクション&サスペンス技法  極道映画的キャラクター造形を駆使して    描くという試みは  私に、アクション映画の装飾を纏いつつ  陰性日常劇へと向かう手法と  闘いと犯罪がもたらす「ストレス&絆」の一形態を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (アクション映画的方向へと急展開する  「最終局面」を通じて  凶悪な日常に染まった男たちの末路を  写し出している点も見逃せません。)  まさに「イタリア製奇策系刑事映画」の一翼を担う    一作であると言えるでしょう。  アルバトロス史上屈指の「ハッタリ戦術」感に満ちた宣伝と  暴力、お色気、反権威を押さえつつも  淡々としたストーリー&演出に圧倒される本作と  生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。