映画に感謝を捧ぐ! 「クレイジー・フォー・マウンテン」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はジェニファー・ピードン監督の  「クレイジー・フォー・マウンテン」に感謝を捧げようと思います。  登山に挑む人々の姿を記録した本作は  軽量な外見の中に様々な要素を詰め込んだ  ドキュメンタリー映画であります。  記録映像&MTV技法、冒険活劇的体技  史劇&観光旅行映画的スケール感  教材映画要素を兼ね備えた映像、語り口、音楽によって  山と人間の関係が写し出されていく光景は  私に「見世物性と教材性の共存」  「理性と本能、ビジネスと冒険のせめぎ合い」  「大衆化による神秘性の喪失」の一形態を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (本作の中心に立つ存在が「山」であるということを  静かに再認識させる幕切れとなっている点も  見逃せません。)  まさに「山岳&登山史+自然派記録映像入門」の一翼を担う  作品であるといえるでしょう。  山の風景、山と共生する人々  山に挑む冒険者たちの姿を通じて  自然と人間の関係に迫る本作と  生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。