映画に感謝を捧ぐ! 「博奕打ち外伝」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回は山下耕作監督の「博奕打ち外伝」に  感謝を捧げようと思います。
博奕打ち外伝 [DVD]
TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D)
2014-12-05

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by 博奕打ち外伝 [DVD] の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル
 東映が誇る人気シリーズの一つ  「博奕打ちシリーズ」の最終作となる本作は  東映任侠路線が生んだスター陣が見せる  「皮肉な最期」によって時代の移り変わりを示した  歴史資料的作品であります。  長きにわたって君臨した東映任侠路線の方程式に即した  ストーリー&演出、キャラクターが  後年の「東映実録路線」に通じる陰鬱さに  支配されていく光景は  私に「任侠路線の末期&実録路線の兆候」と  人間が「善意」によって悪へと変異していく現象を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (活劇の豪快さ&勧善懲悪の爽快感を抑制した  静かなる決着と  任侠路線の終焉を告げるかのような気配を放つ幕切れと  なっている点も見逃せません。)  まさに「任侠路線風愛憎劇」と呼びたくなるような空気に  包まれた作品であると言えるでしょう。  東映任侠路線を彩るヒーロー達と  彼らの敵として鑑賞者の怒りを沸騰させ  物語を輝かせた悪役俳優陣の変化球的活用法によって  1970年代の東映に訪れた「転換期」を体現する作品となった本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。