映画に感謝を捧ぐ! 「SF異星獣ガー」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はランス・リンゼイ監督の「SF異星獣ガー」に
感謝を捧げようと思います。
宇宙船内に潜む怪異に立ち向かう
宇宙飛行士たちの運命を描いた本作は
堅実さと奇策性が豪快に絡み合うSF映画であります。
宇宙系SFから閉鎖系ホラーへと転じた後
風刺劇+友情劇に向かって急展開するストーリー
アトラクション&TVゲーム感満載の映像
ホラー映画+災害映画の王道に即したキャラクター造形が
一体となる光景は
私に驚きと和やかさを兼ね備えた「どんでん返し」の一形態と
1970~80年代SF&ホラー映画文化の一端を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(感動誘発的表現法を強調することによって
様々な問題点&悲劇性を覆い隠す戦術性に圧倒される
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「エイリアン系SF」史上屈指の
荒々しい人情味を感じさせる珍作であると言えるでしょう。
小規模映画業界ならではの手法で
1979年の映画「エイリアン」と1982年の映画「E.T.」の
特性を組み合わせるという
大いなる実験によって生を受けた本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。