映画に感謝を捧ぐ! 「あるスパイの末路」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はヴィクター・ハンベリー、ランス・コンフォード  マックス・グリーン監督の「あるスパイの末路」に  感謝を捧げようと思います。  エリック・アンブラーの小説「あるスパイの墓碑銘」を  もとにして作られた本作は  様々な娯楽要素が渋味を利かせながら交錯する  スパイ映画であります。  観光旅行映画から巻き込まれサスペンスへと転じ  閉鎖系ミステリーとコメディ風味を絡ませながら  静かに進行するストーリー&演出は  私に「謎解きを重んじたスパイ映画」の醍醐味と  「1930年代のヨーロッパ情勢」を娯楽的に学ぶ手法の  一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。  (爽快感よりもスパイの哀しさ&虚しさが印象深い  決着の付け方となっている点も見逃せません。)  まさに「探偵小説系スパイ映画」の一翼を担う  作品であると言えるでしょう。  1930年代後半のヨーロッパで暮らす人々の苦悩  スパイ戦&閉鎖系ミステリーの醍醐味  映画の持つ観光旅行要素が一堂に会した本作と  生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。