映画に感謝を捧ぐ! 「ヴィクトル」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はクロード・エイマン監督の「ヴィクトル」に  感謝を捧げようと思います。  友人を救うために罪人となった男  「ヴィクトル・レストラン」と  彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は  渋味とユーモアが絡み合う愛憎劇であります。  人生と愛を失った男の再生劇と  恋愛喜劇の特性を兼ね備えつつ    苦味&上品さを利かせながら進行する  ストーリー&演出、キャラクター造形は  私に「喜劇的な状況をシリアス&効率的に描写する」技法と  愛が人間心理に与える影響を  映画的に表現する手法の一形態を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (様々な問題を力業で解決しつつも  品のあるハッピー・エンドとなっている点も見逃せません。)  まさに「悲喜劇融合型恋愛映画」の一翼を担う  作品であると言えるでしょう。  フランス映画ならではの渋味&上品さと  効率&見せ場主義的な作劇法が  独特のバランスで配合された本作と  生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。