映画に感謝を捧ぐ! 「脱獄者(2011年版)」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はカンピオン・マーフィー監督の「脱獄者(2011年版)」に  感謝を捧げようと思います。
脱獄者 ドミニク・パーセル LBXC-511 [DVD]
エー・アール・シー株式会社
2015-09-30

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精神病棟に送られた殺人犯「ハーモン」と  彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は  サスペンス映画史上屈指の「大いなる皮肉」に  彩られた怪作であります。  アクション映画的ご都合主義、ホラー映画の法則  サスペンス的「トラウマ&どんでん返し史上主義」を  力任せに組み合わせることによって生成された  ストーリー&演出がもたらす「無意識のブラック・ユーモア性」は  私に、アクション・ヒーローとホラー・モンスターの秘めたる共通項と  青春映画の世界が異常心理サスペンスに侵略されていく光景を    目の当たりにする機会をもたらしました。  (サスペンス的装飾をはぎ取り「ホラー」の領域に到達したことを  高らかに歌い上げる幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「病的愛憎+虐殺道中劇」の一翼を担う  作品であると言えるでしょう。  米ドラマ「プリズン・ブレイク」の便乗商品と見せかけて  真逆に近い方向へと向かう奇襲戦術と  出たとこ勝負的狂気に圧倒される本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。