映画に感謝を捧ぐ! 「七日間の休暇」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はリチャード・ウォーレス監督の「七日間の休暇」に  感謝を捧げようと思います。  ジェームズ・M・バリーの舞台劇「勲章を見せる老婦人」を  もとにして作られた本作は  戦争映画史上屈指の「和やかな奇策性」を感じさせる作品であります。  戦時下で孤独な魂を抱えながら生きる老女と兵士が  「疑似家族」を形成することによって癒されていく姿を  ホームドラマとコメディを融合させた手法で描いていくという試みは  私に「喜劇と悲劇を結ぶ絆」と「戦争が人心に与える影響」の  一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。  (軍隊礼賛を掲げつつ「戦争の残酷さ」を示す  幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「人情派戦争映画」の一翼を担う  作品であると言えるでしょう。    戦争映画と喜劇の設定を組み合わせ  ヨーロッパ映画的に加工する事によって生を受け  シリアスとユーモア、戦意高揚と反戦メッセージが  複雑に絡み合う存在となった本作と  生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。