映画に感謝を捧ぐ! 「ジャッカルズ」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はケヴィン・グルタート監督の「ジャッカルズ」に  感謝を捧げようと思います。  1983年のアメリカで発生した  カルト教団による凶行をもとにして作られた本作は  小規模映画ならではの味わいに満ちた実話系映画であります。  実在の事件を題材としているにも関わらず  軽量級モンスター映画+西部劇風味満載のストーリー  異常心理サスペンス+災害映画的な狂気を感じさせる主人公一家  1980年代ホラー風味漂うカルト教団造形によって  「見世物感&胡散臭さ」が生成されていく光景は  私に「小規模映画的歴史認識」と  「狂気の伝染性」を娯楽的に表現する手法の  一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。  (悲劇の香りを漂わせつつ  「結論」を鑑賞者の想像にゆだねる幕切れを通じて  教材性と娯楽性を共存させることの難しさを  示している点も見逃せません。)  まさに「実話系籠城型ホラー」の一翼を担う  作品であると言えるでしょう。  軽量級サスペンス&ホラーの手法に即した映像技&作劇法によって  家族愛に潜む「狂気の種子」、マインド・コントロールの法則  コミュニケーション不在の恐怖を写し出す本作と  生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。