映画に感謝を捧ぐ! 「正義の覆面マント」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はジョージ・シャーマン監督の「正義の覆面マント」に
感謝を捧げようと思います。
1938年の映画「鞍上のスパイ」をもとにして作られた
「西部の三銃士シリーズ」の5作目となる本作は
量産型西部劇史上屈指の「豪快なつなぎ技」を
見せてくれる作品であります。
前4作の主人公チーム造形を大幅に改変し
正統派西部劇、覆面ヒーロー劇、中世系活劇を
実在の大統領暗殺事件を組み合わせることによって生を受けた
ストーリー&演出、キャラクター造形が効率的に進行する光景は
私に「歴史の映画的活用法」・「娯楽的合理主義&実験精神」
「中世ヨーロッパと西部開拓時代の共同戦線」の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(勧善懲悪の爽快感よりも大衆的狂気と
大悪人のふりをする小悪人の悲哀が
印象深い「決着の付け方」となっている点も見逃せません。)
まさに、お伽噺と西部劇のサービス精神が絡み合う
「西部の三銃士シリーズ」第5章であると言えるでしょう。
マイペースな主人公三人組と小者感満載の悪漢たちの闘いを
優等生的且つ実験的に描いた本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。