映画に感謝を捧ぐ! 「遊星から来た脳生物」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はネイサン・ハース監督の「遊星から来た脳生物」に
感謝を捧げようと思います。
地球外生命体に取り憑かれた男「スティーブ」と
彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は
貪欲にして巧妙なSF映画であります。
「エイリアン系SFと超能力SFを組み合わせる」
「最小限度の人員、空間、特殊効果で地球の危機を描く」
「残酷な場面を巧みに抽象化する」という精神&発想の元に
生成されたストーリー&演出、キャラクター造形が
見世物的且つ効率的に進行する光景は
私に「小規模映画会社的知略」・「陰謀者特有の狂気&孤独」
「SF的ハッタリ戦術&特性融合術」の一形態を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(地球規模の危機を軽量級ホラー的に解決するという
大胆不敵な幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「効率重視系地球侵略SF」の歴史に輝く
挑戦作であると言えるでしょう。
人間を誘惑する事にこだわりつつ
単独で壮大な陰謀に挑む悪漢エイリアンの奮闘ぶり
人間側の事情に配慮し、穏健な解決法を追求する正義漢エイリアンの勇姿
エイリアンによる地球の危機を
テロ対策&潜入捜査劇風に描写する手法によって
後年の「ヒドゥン」等に通じる道を切り開いた本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。