映画に感謝を捧ぐ! 「ウルトラ小鴨」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はテックス・アヴェリー監督の「ウルトラ小鴨」に  感謝を捧げようと思います。  猟犬コンビと小鴨の運命を描いた本作は  王道的にして奇策的なアニメーション映画であります。  サイレント喜劇的な追いかけっこ描写に  映像史とギャグ漫画的アイデアを加えることによって    生を受けたストーリー&演出、キャラクター造形は  私に「逃亡アクション」と「ドタバタ喜劇」の秘めたる近似性と  「ハンティングの凶暴性&麻薬性」を喜劇的に表現する技法の  一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。  (暴力的でありながらも生真面目な「猟犬コンビ」の姿に  心和まされる幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「喜劇的映像史&ハンティング入門」の一翼を担う  作品であると言えるでしょう。  「トムとジェリー」シリーズの流れを汲む鬼ごっこに  ハンターの宿命、スポーツ的ルール遵守精神、冒険活劇気質  漫才的やりとりを加えることによって生じる  科学反応を満喫させてくれた本作と  生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。