映画に感謝を捧ぐ! 「増える賞金、死体の山」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はジュセッペ・ロサティ監督の「増える賞金、死体の山」に  感謝を捧げようと思います。  賞金稼ぎ「コーラン」と彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は  野性的発想と奇策が交錯するイタリア西部劇であります。  男性向けお色気&西部劇的暴力の赴くままに突き進むストーリー&演出  過剰なまでに奇抜な銃器  極道映画と戦争映画の持ち味が絡み合う  キャラクター造形が一体となる光景は  私に「勧善懲悪の衣を纏った抗争劇」の醍醐味と  「善と悪の秘めたる近似性」を西部劇的に表現する手法の一形態を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (作品の暴力性&凶悪性を前面に出した邦題  イタリア西部劇的濃厚さに彩られた俳優&女優陣  欲望と友情が軽やかにせめぎ合う幕切れも見逃せません。)  まさに「イタリア流極道系西部劇」の極限を目指して突き進む    一作であると言えるでしょう。  アメリカ西部劇文化とイタリア西部劇文化が絡み合う主人公一行と  性欲&支配欲、ナポレオン・マニア魂、暴力気質が絡み合う敵軍との戦いを  凶暴&エロティックなサービス精神全開で描ききった本作と  生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。