映画に感謝を捧ぐ! 「イレイザー(2006年版)」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はダニエル・モンゾン監督の「イレイザー(2006年版)」に  感謝を捧げようと思います。
イレイザー [DVD]
ニューセレクト
2007-11-02

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 恋人を失ったSF作家「デビッド・ノートン」と  無意識のうちに自殺を図った女性「シルビア」の  運命を描いた本作は  渋味の利いたハッタリに彩られたSF映画であります。  「SFマニア的狂気」に取り憑かれた科学者の陰謀を  アクション、サスペンス、ホラー、SF  芸術論を状況に応じて使い分けながら  描いていくストーリー&演出は  私に「エンターティナー&アーティスト+科学者の宿命」を  娯楽的に表現する技法と  「怪奇恐怖とハイテク的恐怖の秘めたる共通項」の  一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。  (「ハッピー・エンド」と悪の勝利を共存させる事によって  娯楽的サービス精神を皮肉った幕切れと  なっている点も見逃せません。)  まさに「作家論系SF」の一翼を担う作品であると言えるでしょう。  ハンガリーの楽曲「暗い日曜日」が放つ哀愁&妖気    敵役D・ケリーの妖怪的存在力  各種娯楽要素を押さえつつ、躍動感を保ち続ける物語&映像によって  豪快すぎる設定を補う姿を通じて  SF映画の魅力&メッセージ性を体現する本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。