映画に感謝を捧ぐ! 「黄金の王様」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はウォルト・ディズニー監督の「黄金の王様」に  感謝を捧げようと思います。  ギリシャ神話に登場する「ミダス王」を  もとにして1935年に作られた本作は  教材性と娯楽性が軽快に絡み合うアニメーション映画であります。  人間の欲望&黄金の麻薬性に対する警鐘  ディズニー的サービス精神&ミュージカル+コメディ技法を  組み合わせることによって生を受けた  ストーリー&演出、キャラクター造形は  私に、教訓劇における「ユーモア」の効能  「神話」の映画的加工術  経済的欲求と自然的欲求のせめぎ合いの  一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。  (「不幸と幸福は紙一重の位置に存在する」  「自制心なき欲求は自滅への道程」というメッセージを  ユーモラスに示した幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「ディズニー流喜劇系神話」の一翼を担う  作品であると言えるでしょう。  古代神話、童話文化、舞台的発想、  暇つぶし映画的効率主義  ディズニー・アニメーションの技術が一堂に会し  富&権力と命、選択と結果の関係に迫る本作と  生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。