映画に感謝を捧ぐ! 「ワールド・オブ・Z」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はエイダン・ルーベン監督の「ワールド・オブ・Z」に
感謝を捧げようと思います。
ウィルス感染によって凶暴化した人々に覆われた
世界を旅する男女4人の運命を描いた本作は
巧妙なる「神話化」を堪能させてくれる
感染系ホラーであります。
ゾンビ系TVゲーム&軽量級ホラーの香り漂う
ストーリー&演出、キャラクター造形に
聖書の一部&謎めいたメッセージを挿入することによって
作品世界の神秘性を高めようという試みは
私に「節約精神とスケール感増幅戦術の共同戦線」と
「聖書の娯楽映画的活用法」の一形態を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(戦争映画的ムードとシリーズ化への欲求が
複雑に絡み合う幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「武闘派+宗教系ホラー」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
ホラー的残酷描写、アクション映画的戦闘
ゾンビ系ホラーの王道に即した世界の中で
謎への興味と生への執念との間で
揺れ動く主人公一行の姿を
M・N・シャマラン関連作の流れを汲む思わせぶり描写
宗教映画的台詞を駆使して描いた本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。