映画に感謝を捧ぐ! 「不思議の国のアリス(1933年版)」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はノーマン・Z・マクロード監督の  「不思議の国のアリス(1933年版)」に感謝を捧げようと思います。  ルイス・キャロルの同名童話をもとにして    1933年に作られた本作は  アメリカ娯楽映画史の一端をユーモラスに写し出す  記念碑的作品であります。  1903年&1915年版「不思議の国のアリス」の精神を継承しつつ  音声、特殊効果、スター主義を挿入することによって生を受けた  ストーリー&演出、キャラクター造形は  私にアメリカにおける「ファンタジー映画史」と  映像&音響テクノロジーの発展が映画に与える影響の  一端を目の当たりにする機会をもたらしました。  (過去作の流れに即しながら「哀愁」を深めた    幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに技術的発展によるアイデア性の広がりを体現した  アメリカ映画版「不思議の国のアリス」第3形態であると言えるでしょう。  原作の特性を生かしながら  アメリカ映画の映像・音楽・配役的強化に乗ることによって  後年の「不思議の国のアリス」系列作と    アトラクション・ムービーに対する  道しるべの一つとなった本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。