映画に感謝を捧ぐ! 「マグマ(2006年版)」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はイアン・ギルモア監督の「マグマ(2006年版)」に  感謝を捧げようと思います。  火山噴火による地球滅亡の危機に立ち向かう  人々の運命を描いた本作は    生真面目にして和やかな災害映画であります。  アメリカ流大作系災害映画の方程式に即して進行しつつ  巧みに軽量化&効率化したストーリー&キャラクター造形と  TVゲーム&小規模アトラクション風味漂う  CG映像が一体となる光景は  私に「ニュースの娯楽映画的効能」・「ハッタリと倹約&省エネの平和的共存」  「残酷な状況を緩やかに表現する技法」の  一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。  (災害映画史上屈指の「肩すかし的決着」と  「教材映像的幕切れ」を見せてくれる作品であるという点も  見逃せません。)  まさに「小規模映画戦術型災害系SF」の雄と呼ぶにふさわしい  作品であると言えるでしょう。  状況設明台詞によるスケール感の水増し  ロマンス&情緒の簡略化、災害描写の抽象化によって  大作系災害映画の持つ残酷趣味&説教的側面+感動誘発臭を緩和し  暇つぶし気分で鑑賞可能な映像作品へと変化させる  サービス精神が心地良い本作と  生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。