映画に感謝を捧ぐ! 「天晴れ一心太助」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回は佐伯清監督の「天晴れ一心太助」に  感謝を捧げようと思います。  大久保彦左衛門&一心太助の伝説を  もとにして1945年に作られた本作は  様々な娯楽文化が交錯する時代劇映画であります。  舞台劇の技と映画の技、時代劇とミュージカル  アクションとコメディ、怪奇風味と人情劇風味  効率主義とスター主義が軽快に絡み合う  ストーリー&演出、キャラクター造形、音楽は  私に「娯楽的異文化&異世代交流」と  「殺人に依存しないスリル&サスペンス生成術」の  一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。  (映画+TVドラマ的ハッピー・エンドと  舞台挨拶の香りを兼ね備えた幕切れとなっている点も    見逃せません。)  まさに「歌謡喜劇系時代劇映画」の雄と呼ぶにふさわしい  作品であると言えるでしょう。  暇つぶし規模の作品世界において  江戸時代気質と昭和気質  王道的サービス精神と実験精神  人情味と活劇性が共存する本作と  生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。