映画に感謝を捧ぐ! 「裏切りの街角(1949年版)」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はロバート・シオドマク監督の「裏切りの街角(1949年版)」に
感謝を捧げようと思います。
ドン・トレイシーの小説「CRISS CROSS」をもとにして
1949年に作られた本作は
様々な愛と技巧に彩られた犯罪映画であります。
愛憎劇、泥棒映画、ホームドラマの特性が絡み合う
ストーリー&演出、キャラクター造形が
軽快且つ文学的に進行する光景は
私に「悪女誕生の過程」・「愛の危うさ&複雑さ」
「運命の残虐&狡猾さ」「集団犯罪のリスク」を娯楽的に表現する手法の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(残酷な場面&悲劇的末路を巧みに抽象化することによって
哀愁と神秘性を兼ね備えた幕切れとなっている点も
見逃せません。)
まさに「愛憎系犯罪映画」の一翼を担う作品であると言えるでしょう。
男の無器用+暴力的な愛、女の非情さ&哀しさ
西洋風極道の香り漂う俳優&女優陣
活劇性と渋味を兼ね備えた犯罪描写が炸裂する本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。