映画に感謝を捧ぐ! 「真昼の暴動」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はジュールズ・ダッシン監督の「真昼の暴動」に
感謝を捧げようと思います。
囚人「ジョー・コリンズ」と彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は
歴史遺産的価値を持った刑務所映画であります。
時系列操作、サスペンス映像技法、社会論
アクション映画的暴力描写を状況に応じて
使い分けることによって
冒険活劇、陰謀劇、日常劇の特性を共存させることを可能にした
ストーリー&演出、キャラクター造形は
私に「囚人&看守の宿命」を映画的に表現する手法と
娯楽的スリル&サスペンスとメッセージ性による共同戦線の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(淡々とした雰囲気の中に様々な葛藤を秘めた
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「刑務所映画入門」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
舞台の特性を生かしつつ、スケール感の適性範囲を保ちつつける堅実さと
説明過多に陥ることなく計画の全容&キャラクターの「背景」を描写する
作劇力を兼ね備えた物語&映像によって
後年の刑務所映画&TVドラマを導く存在となった本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。