映画に感謝を捧ぐ! 「帰って来た恋人」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はポール・L・スタイン監督の「帰って来た恋人」に
感謝を捧げようと思います。
戦争映画 パーフェクトコレクション 地獄の戦場 DVD10枚組 ACC-151
第1次大戦期のイギリスで暮らす
アメリカ人看護師「ドリス」と彼女を取り巻く人々の
運命を描いた本作は
壮絶なる奇策性&効率主義に彩られた女性映画であります。
戦争映画と愛憎劇を力業で組み合わせる大胆さと
見せ場を的確に押さえ、段取りを簡略化して進行する
堅実さを兼ね備えたストーリー&演出は
私に「戦争と異性運の悪さが組み合わされる」
事によって生じる悲劇と
アメリカ文化とイギリス文化の激突と
男性流の嫉妬心を映画的に表現する手法の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(理不尽な悲劇によって「ハッピー・エンド風決着」に
導かれるという奇襲的な幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「戦争入り愛憎劇」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
戦争がもたらす混乱&男性心理の光と闇に
翻弄されるヒロインの姿を
凄まじいほどの軽快さで写し出す事によって
反戦と異文化&異性間摩擦を兼ね備えた存在となった本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。