映画に感謝を捧ぐ! 「ラスト・リミットー孤独の反逆者ー」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はジョーイ・ジョンソン監督の
「ラスト・リミットー孤独の反逆者ー」に感謝を捧げようと思います。
殺し屋「カーソン」と彼を取り巻く人々の運命を
描いた本作は
静かなる狂気を感じさせる殺し屋映画であります。
細切れ的映像、時系列移動の多用
娯楽的盛り上げの抑制によって
段階的にストーリー&演出の複雑怪奇化&緩慢化を
高めていくという試みは
私に「殺し屋の精神状態」を映画的に表現する手法
状況設明台詞によるスケール感増大術
犯罪組織の「死」に対する認識の一形態を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(過剰なまでに変化する戦況によって「どんでん返し主義」に対する
皮肉を放つかのような幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「迷路系殺し屋映画」の歴史に輝く
陰鬱なる怪作であると言えるでしょう。
淡々と進行していく暗殺&復讐計画によって
極道組織の非情さ、組織犯罪に関わることの危険性
殺し屋の心情を写し出す本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。