映画に感謝を捧ぐ! 「戦場の墓標」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はレイモン・ベルナール監督の「戦場の墓標」に
感謝を捧げようと思います。
戦争映画 パーフェクトコレクション 地獄の戦場 DVD10枚組 ACC-151
フランス軍兵士「ジェラール・ドマシー」と
彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は
反戦映画史における「大いなる一歩」と呼ぶにふさわしい
歴史遺産的作品であります。
反戦的台詞&感動誘発描写に依存せず
状況設明の抑制、淡々と進行していく戦闘描写
「敵軍」を抽象化する手法によって
戦争の非情さを写し出すという試みは
私に「映像によってメッセージを伝える技法」
「戦場における人命の小ささ」・
「現場と指揮官の意識的乖離がもたらす悲劇」の一形態を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(怪奇映画と青春映画を融合させたかのような手法によって
「主人公の運命」を示した幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「反戦映画入門」の一翼を担う作品であると言えるでしょう。
「戦争」に対する冷徹な目線&静かなる怒りによって
後年の戦争映画を導く存在となった本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。