映画に感謝を捧ぐ! 「ジュノーと孔雀」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はアルフレッド・ヒッチコック監督の
「ジュノーと孔雀」に感謝を捧げようと思います。
ショーン・オケーシーの同名戯曲をもとにして作られた本作は
様々な感情&技術が絡み合う日常劇であります。
戦争映画風味とホームコメディ風味、映画技法と舞台技法
愛と欲望、上品さと俗物性が絡み合いながら
「内戦下のアイルランド」で生きる人々の運命を
写し出していくストーリー&演出、キャラクター造形は
私に、ユーモアとシリアスのせめぎ合い、「降って沸いた富」がもたらす悲劇
複数の娯楽技法が融合することによって生じる
科学反応の一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(戦争に対する怒りと神への皮肉が
静かに絡み合う幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「娯楽要素融合型日常劇」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
A・ヒッチコック監督ならではの意地悪さ&マニア気質
アイルランド史&イギリス娯楽文化が一堂に会した本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。