映画に感謝を捧ぐ! 「メッセンジャー(1937年版)」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はレイモン・ルーロー監督の「メッセンジャー(1937年版)」に
感謝を捧げようと思います。
ジャン・ギャバンの世界 第3集 DVD10枚組 ACC-114
ウガンダの鉱山で働くことになった男「ニック・ダンジュ」と
彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は
多彩な娯楽要素と独特のスピード感を持った作品であります。
恋愛喜劇から冒険活劇+陰性日常劇へと転じ
愛憎劇へと急展開するストーリー&演出、キャラクター造形は
私に「効率的に進める部分」と「じっくり描写する部分」を
使い分けることの重要性と
男女関係の複雑さ&単身赴任のリスクを映画的に表現する手法の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(男性の繊細さ、女性の強靱さ、悲劇とハッピー・エンドの秘めたる近似性を
静かに写し出す幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「娯楽要素融合型恋愛劇」の一翼を担う作品であると言えるでしょう。
愛憎劇の王道に即しつつ
男女関係のブラック・ユーモア&サスペンス性と
家族と離れ、異国で働くことの難しさを世に示した本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。