映画に感謝を捧ぐ! 「牡牛のフェルディナンド」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はディック・リッカード監督の
「牡牛のフェルディナンド」に感謝を捧げようと思います。
ウォルト・ディズニー 製作 青い自動車 AAM-306 [DVD]
マンリー・ローフの童話「はなのすきなうし」を
もとにして作られた本作は
和やかなブラック・ユーモアに彩られたアニメーション映画であります。
「闘牛」を皮肉るかのようなストーリーと
挿絵的ムードと喜劇的アクションを兼ね備えた映像が
一体となる光景は
私に「スポーツ系エンターテインメント」の暗部を
喜劇的に表現する手法と
善男善女向けサービス精神と意地悪なユーモアによる
共同戦線の一形態を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(圧倒的な穏健さと天然ボケによって
争いを収め、平和な日々を取り戻す主人公の姿が
感動的な幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「反戦系ドタバタ喜劇」史上屈指の
異色作であると言えるでしょう。
牛と闘牛の関係を通じて
動物を利用したエンターテインメントに潜む「魔性」を示しつつ
周囲の空気に流されず、我が道を貫く生き様への賛歌を掲げる本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。