映画に感謝を捧ぐ! 「アリバイなき男」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はフィル・カールソン監督の「アリバイなき男」に
感謝を捧げようと思います。
アリバイなき男 - Kansas City Confidential -
カンザスシティで発生した銀行強盗事件に
関わる人々の運命を描いた本作は
生真面目感に満ちあふれた泥棒映画であります。
巻き込まれ映画+泥棒映画の定番要素を的確に押さえ
娯楽映画+観光旅行的サービスを盛り込んだ
ストーリー&演出、キャラクター造形が
程よいスケール感&スピード感を保ちながら進行する光景は
私に「暇つぶし規模」に徹する映像技&作劇法の醍醐味と
日常に潜むトラブル要因&犯罪計画における機密保持の重要性を
映画的に表現する手法の一形態を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(勧善懲悪の爽快感と男気の均整を
保つよう配慮された「決着の付け方」と
なっている点も見逃せません。)
まさに「泥棒&巻き込まれ映画入門」の
一翼を担う作品であると言えるでしょう。
穏健な配達員が様々なトラブルを乗り越えることによって
「探偵小説的ヒーロー」の領域に到達していく姿と
どんでん返し至上主義&社会派的説教に溺れず
気楽に鑑賞できる娯楽作品であろうとする堅実さが心地良い本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。