映画に感謝を捧ぐ! 「怪獣ウラン」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はレスリー・ノーマン監督の「怪獣ウラン」に

 感謝を捧げようと思います。

怪獣ウラン [DVD]
怪獣ウラン [DVD]

 連続被爆事故の真相に迫る人々の運命を描いた本作は

 クールな技巧で勝負するモンスター映画であります。

 「情緒&ロマンスに溺れず、本題を滑らかに進行させる」

 「モンスター目線の映像表現によって

 神秘性を高めつつ、スリル&サスペンスを生成する」

 「状況設明台詞の適性範囲を維持し、脅威の実態を

 段階的に示していく」精神に彩られたストーリー&演出は

 私にモンスター映画における

 「映像&台詞的情報管理」の重要性と

 映像技と映像テクノロジーのバランスに秀でた

 SF映画の醍醐味を

 目の当たりにする機会をもたらしました。

 (後日談に依存せず「決着」と共に幕を閉じることによって

 娯楽的爽快感を保ち続ける配慮が成されている点も見逃せません。)

 まさに「モンスター系SF入門」の一翼を担う

 作品であると言えるでしょう。

 効率的なストーリー展開、見世物的且つ技巧的な特殊効果

 怪奇恐怖、サクセス・ストーリー、エネルギー論の特性を兼ね備えた

 モンスター造形が心地良い本作と

 生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。