映画に感謝を捧ぐ! 「デジレ」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はサッシャ・ギトリ監督・主演の「デジレ」に
感謝を捧げようと思います。
召使「デジレ」と彼を取り巻く人々の
運命を描いた本作は
芸術&軽業的魅力に溢れた恋愛喜劇であります。
格差恋愛劇、日常劇、風刺劇の
持ち味を兼ね備えたストーリー、キャラクター造形
映画&舞台劇、文学&大衆娯楽の特性を
バランス良く配合した演出法
ユーモラスでありながらも品のある音楽が一体となる光景は
私に「会話のアクション&娯楽的異文化交流」の醍醐味と
「階級&性別がもたらす精神的溝」
「シリアスとユーモア、夢と現実の複雑な関係」を映画的に表現する手法の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(悲劇的でありながらも生真面目さと笑いを兼ね備えた
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「フランス流上流系恋愛喜劇」の雄と呼ぶにふさわしい
作品であると言えるでしょう。
S・ギトリ監督作特有の「舞台感&饒舌さ」
フランスの上流社会事情、男女関係の持つ神秘性&魔性が一堂に会した本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。