映画に感謝を捧ぐ! 「ニースについて」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はジャン・ヴィゴ監督の「ニースについて」に
感謝を捧げようと思います。
フランスの都市「ニース」に関する一部を
記録した本作は
クールな佇まいの中に教材的価値を宿す記録映像であります。
「ニース」の風景と住人&観光客の姿を
技巧性を発揮しつつ「被写体」本来の魅力を生かす事を追い求めた
映像技&編集術によって映像作品化するという試みは
私に現実の世界を題材にしつつ「異世界旅行」の香りを
感じさせる妙技と
記録映像と娯楽作品を結ぶ絆の一形態を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(舞台風味と「旅の後」ならではの哀愁に彩られた
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「ニース&記録映像入門」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
J・ヴィゴ監督の短くも壮絶な映画人生活の幕開けを告げた本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。