映画に感謝を捧ぐ! 「ナチス絶滅収容所」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
「第2次大戦期の闇」を激しくもクールにえぐり出す
記録映像であります。
強制収容所で繰り広げられた
ナチス・ドイツ軍の残虐行為を徹底追求する熱気と
安易なアメリカ礼賛&ドイツ人批判に溺れず
事実を静かに写し出していく冷静さが一体となる光景は
私に「閉鎖された空間&一方的な情報」がもたらすモラル崩壊と
「怒り&自国本意的描写」を抑制し
クールに真実を写し出そうとする人々の葛藤を
目の当たりにする機会をもたらしました。
まさに前作の精神を継承しつつ
「軍事系犯罪捜査録」の領域へと向かう
記録映像であると言えるでしょう。
ナチス・ドイツ軍の残虐行為に対する糾弾を目的として生を受けながら
後年のアメリカ軍が「中東」で行った残虐行為に通じる要素を感じさせる内容に
戦慄を禁じ得ない本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。