映画に感謝を捧ぐ! 「ナチス絶滅収容所」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回は「ナチス絶滅収容所」に感謝を捧げようと思います。

ナチス絶滅収容所 CCP-208 [DVD]
ナチス絶滅収容所 CCP-208 [DVD]

 1945年の映画「ナチス強制収容所」の流れを汲む本作は

 「第2次大戦期の闇」を激しくもクールにえぐり出す

 記録映像であります。

 強制収容所で繰り広げられた

 ナチス・ドイツ軍の残虐行為を徹底追求する熱気と

 安易なアメリカ礼賛&ドイツ人批判に溺れず

 事実を静かに写し出していく冷静さが一体となる光景は

 私に「閉鎖された空間&一方的な情報」がもたらすモラル崩壊と

 「怒り&自国本意的描写」を抑制し

 クールに真実を写し出そうとする人々の葛藤を

 目の当たりにする機会をもたらしました。

 まさに前作の精神を継承しつつ

 「軍事系犯罪捜査録」の領域へと向かう

 記録映像であると言えるでしょう。

 

 ナチス・ドイツ軍の残虐行為に対する糾弾を目的として生を受けながら

 後年のアメリカ軍が「中東」で行った残虐行為に通じる要素を感じさせる内容に

 戦慄を禁じ得ない本作と

 生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。