映画に感謝を捧ぐ! 「スリー・ヒットマン」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はアーサー・ルイス・フラー監督の
「スリー・ヒットマン」に感謝を捧げようと思います。
マフィア首領の隠し子を暗殺するよう依頼された
殺し屋3人の運命を描いた本作は
大いなるハッタリ感&静かなる奇策感に包まれた殺し屋映画であります。
アクション映画的な装飾を纏いながら
暴力的スリル&心理的サスペンスを抑制し
会話&時系列操作に重きを置いた
ストーリー&演出が緩やかに進行する光景は
私に「王道と実験精神の融合」と
暴力が日常化した世界に生きる男たちの心情を
映画的に表現する手法の一形態を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(謎解きよりも主人公達の「新たなる旅立ち」に重きを置くという
大胆不敵な幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「軽量級文学系殺し屋映画」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
殺し屋映画の形態を取りながら
暴力的見せ場を淡々と描写し、人間模様を濃厚に写し出すという
離れ業に驚かされる本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。