映画に感謝を捧ぐ! 「カドリーユ(1938年版)」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はサッシャ・ギトリ監督・主演の「カドリーユ(1938年版)」に
感謝を捧げようと思います。
日刊紙「パリ・ソワール」の編集長フィリップと
彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は
豪快にして上品な恋愛喜劇であります。
男女4人の複雑怪奇な不倫関係を
会話のアクション、心理戦、ユーモアを融合させ
庶民風味と上流階級風味の均整を保ちながら
写し出していくストーリー&演出、キャラクター造形は
私に「愛憎渦巻く人間関係」をドタバタ喜劇化する技法
男女関係に宿るサスペンス要素
軽快さと文学性を兼ね備えた会話術の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(恋愛映画史上最大級の奇想天外さを感じさせる
「二組のハッピー・エンド」も見逃せません。)
まさに「恋愛喜劇系男女関係論」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
映像、音楽、効果音の共同戦線による「笑い所」
時間と共に複雑怪奇化していく人間関係
フランス映画界が「アメリカ」に対して抱く
イメージの一端が絡み合う本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。