映画に感謝を捧ぐ! 「鎖につながれた女たち」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はエドガー・G・ウルマー監督の
「鎖につながれた女たち」に感謝を捧げようと思います。
女子少年院の教官となった女性「ヘレン・マーティン」と
彼女を取り巻く人々の運命を描いた本作は
小規模映画会社の魅力&活力を
体現する刑務所映画であります。
極道映画+社会派映画+青春映画的発想と
大衆娯楽的アクション&サスペンス生成術を駆使して
刑務所の暗部と社会腐敗の構図に迫る
ストーリー&演出、キャラクター造形は
私に、暇つぶし規模のスケール感&スピード感の枠内に
社会派的メッセージを宿らせる手法の一形態と
小規模映画会社的アイデア性&躍動感の一端を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(勧善懲悪よりも魂の救済&人生の再出発に
重きを置いた幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「女系刑務所映画」の大いなる一歩と
呼ぶにふさわしい作品であると言えるでしょう。
暇つぶし映画的効率性と
社会改革、犯罪捜査、女性心理劇を網羅する貪欲さによって
後年の刑務所映画に対する「道しるべ」の一つとなった本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。